音楽と物理学

こんにちは。ゆりおです。

今回の定期演奏会では、2015年度全日本吹奏楽コンクール課題曲も演奏します。
演奏するのは、二曲。

II マーチ「春の道を歩こう」/佐藤邦宏
III 秘儀III−旋回舞踊のためのヘテロフォニー/西村朗

秘儀IIIでは、打楽器にちょっとかわった指示が出されています。
ティンパニの上にタンバリンを置いたり…
2種類のチャイニーズ・ゴングを使ったり…

中でも、チャイニーズ・ゴングの音は耳に残ります。


↑右は打後音程が上がり、左は下がります。

中国の京劇で使われる楽器で、
音程が上がるものは

  • 「回音班鑼(ホイ・イン・バン・ルオ)」
  • 「京班鑼(ジン・バン・ルオ)」

下がるものは

  • 「京鑼(ジン・ルオ)」
  • 「奉鑼(フォン・ルオ)」
  • 「虎音鑼(フー・イン・ルオ)」

と呼ばれるそうです。

現在はこの課題曲のために、あらゆる楽器店で売り切れが続出しているとか…!
演奏を検討している方は、お早めに。

↓音程が上がるもの

↓音程が下がるもの

この音程の変化は、一体どのようにして生まれるのでしょうか?

叩いた時の音程の高低は、センターエリアの大きさで決まります。
センターエリアが大きければ低く、小さければ高くなります。
これは管楽器の原理と同じで、振動数の大小が関わっているのでわかりやすいですね。

↓職人さんも、センターエリアでチューニングしているようです。

では、叩いた後に音程が上がったり下がったりするのはどうして?

振動数の増減があるということなので、波の伝わり方がポイントになります。
団の"おとうさん"に聞いてみると、

「センターエリアの厚さがミソ」

だということです!

こうして考えると、音楽は物理学ですね…

楽器だけでなく、叩き方によっても音は変わります。
強さやマレットの種類など、研究を重ねて良い音を探します。

う〜ん、打楽器って、奥が深い!

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おまけ
音の物理学的な効果をとことん使用した動画を見つけました。面白いので見てみてください。